


人がマイホームを買う際の動機には大きく2つあります。
ひとつは「夢」。“広いリビングに住みたい”“子供に部屋を与えてあげたい”“庭付きの家で犬を買いたい”
“この場所に住みたい”など、自身や家族の暮らしにおける願望を達成しようとするもの。
まさに「夢のマイホーム」ですね。
もうひとつは“家賃とローンの比較“資産価値”などの「経済合理性」。ひらたくいえば「損得勘定」です。
これら「夢」と「経済合理性」のバランスは人によって大きく異なります。5対5の人もいれば、7対3、1対9の人も。
ところで最近の傾向として顕著なのが、両者のうち「夢」の割合が極端に少なくなってきたということ。
ほぼすべてのマイホーム購入者が、私達不動産コンサルタントにこう質問します。
「この物件の“資産性”はどうでしょうか」
つまりマイホーム購入検討者の多くが、購入を検討しているマイホームについて、
まだ価格が下がるのではないか・・・いつが買い時なのか・・・
ずいぶんと買いやすい価格にまで下がってきているような気はするけど・・・と迷っていらっしゃるのです。
住宅市場全体を見渡せば、市況が回復するのはまだ時間がかかることは予測できます。
ただしマイホームの場合は、他の金融商品と違って、わざわざ底値を見計らって買う必要はないのです。
ここが、不動産という金融商品が、株式投資などとは決定的に違うところです。
株式投資の場合は「底値で買って高値で売る」のが鉄則。あせらずに時期をじっくり見極めたいものです。
ですが不動産の場合は、わざわざ時期を見計らう必要はありません。
なぜなら不動産の売買は“契約価格”や“契約条件”を個別にカスタマイズできるから。
株式市場は同じ価値を持つたくさんの株式が、瞬時に何千枚も、何万枚も売り買いされます。
ところが不動産は、一軒一軒、どれひとつ同じ条件のものはありません。
売主の売りたい事情、買主が買いたい事情や条件も微妙に異なり、ゆえに価格をはじめとする契約条件は
個別性が非常に高いものとなります。
これら、個別性の高い不動産売買契約を全部足したものが「不動産市場」と呼ばれているのです。
現在のような価格下落局面でマイホームの購入を検討することには、大きなメリットもあります。
まず、あせって契約する必要がないということ。数年前の価格上昇局面では、
誰もが争うように契約をしていきました。
モデルルームを訪れた当日や翌日には、もう契約を済ませていた人も多かったのです。
「早くしないと売れてしまいますよ」という、あおりトークに載せられて・・・。
ところが現在は、よほどの人気物件でもない限り、競争になることはありません。
物件の良し悪しをじっくりと見極めたうえで、購入の可否を判断することができるのです。
また、このような価格下落局面、過剰在庫局面では、購入を検討している人に対して、
売り出し物件の数が圧倒的に多状況です。
それだけ多くの選択肢の中から選ぶことができるということなのです。
もし気に入った物件が見つかったら、「価格」や「契約条件」について交渉を試みてみればいいでしょう。
ただし、どのような物件にもこのような交渉が通じるわけではないことに注意が必要です。
価格や条件の交渉ができるのはあくまでも、販売に苦戦している物件、長く売れ残っている物件のみ。
新規売り出し物件や、販売が好調な物件には当然、このような交渉は通用しません。
のべつ幕なしに交渉を持ち出すことは決しておすすめできません。
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長嶋 修 (ながしま おさむ)
■国土交通大臣認定不動産コンサルティング技能登録 (1)23626号/■宅地建物取引主任者/
■経済産業省 今後の住宅産業のあり方に関する研究会 委員/■経済産業省 平成18年度住宅ストック流通促進委員会 委員/
■埼玉県 安心リフォーム普及事業
埼玉県リフォーム工事検査マニュアル作成会議 構成委員/■経済産業省 平成17年度消費者エージェント普及検討委員会 委員
■経済産業省 国土交通省 平成17年度住宅ストック利用促進研究会 委員/■経済産業省 平成16年度住宅産業関連ニュービジネス支援策検討委員会 委員
■日本ホームインスペクターズ協会 理事長/■株式会社ライフデザイン 取締役/
■NPO法人すまひとプロジェクト 理事長/■不動産投資家倶楽部『EXCEED-X(エクシード エックス)』 主宰