


購入希望者からの買い付け証明書、その回答としてあなたからの売り渡し承諾書がやり取りされ、
契約金額や手付金の額、引渡し日などの条件が決まったら、晴れて正式な不動産売買契約です。
不動産売買契約書や、不動産に関する重要な事項を説明する重要事項説明書などの契約関係書類は、
不動産仲介会社が作成します。
ここでまず気をつけておきたいことは、売主であるあなたにかかる、契約上の責任。
不動産取引の慣行上、引渡しから二ヶ月以内に発見された家の不具合は、
売主であるあなたの責任で直すこと、とするのが一般的です。
これを売主の「瑕疵(かし)担保責任」といいます。
築二十年以上など古い物件の場合、
瑕疵担保免責といって不具合があっても売主の責任はなし、と取り決めることも。
瑕疵担保責任で直さなければならないのは、建物にとって重大な四点に絞られます。
雨漏り、シロアリの害、給排水設備、故障や木部の腐食について。
どの項目も、もし発見されて直すとなれば結構お金がかかってしまいます。
ここでポイントとなるのが、購入者があらかじめ瑕疵を知っていたときには、
売主であるあなたはその責任を問われないということ。
つまり、不具合をあらかじめ購入者に報告しておけばいいのです。
気の利いた不動産仲介会社なら、不具合の有無やその程度などについて告知する、
物件状況報告書を用意してくれます。
「自宅の契約が流れてしまいました。このままでは住み替え先の資金が用意できないのに、
引渡しの期日が迫っています。どうすればいいでしょうか。」
いま住んでいる家の売却代金を資金としてあてにして、住み替え先の契約をしてしまったFさん。
購入予定者が現れたことですっかり安心して、先に住み替え先の契約をしてしまったのでした。
ところが、契約日まで決まっていたはずの購入予定者が、契約をやめたいと言ってきたのです。
後日談ですがその若い購入者ご夫婦は、契約直前に多額の住宅ローンを組むのが怖くなってしまったとのこと。
残念ながら、Fさんのような状況になってしまってからでは、明確な解決策がありません。
こういったケース、契約までの間に購入予定者が「やっぱり契約をやめたい」と申し出てくることは、
実はよくあることなのです。
契約が購入予定者の都合で流れてしまうのは、不動産を買うのが怖くなった、
他にいい物件が見つかったなど、理由はさまざまですが、
いずれにしても契約書に記名・押印して、手付金を受け取るまで、契約は成立していません。
家の売却代金を次の住み替え先の資金として充当したい場合には念のため、
いま住んでいる家の契約が完了してからにしましょう。
たとえ契約が終わったとしても例えば、購入予定者が住宅ローンを組む場合、
住宅ローンが通らなければ契約を白紙に出来る旨の特約がついているケースがほとんど。
また手付金を放棄したり、違約金を支払えば、購入者は契約を解除することもできます。
さらにいうと、引渡しまでに火事や天災地変などで、家を引き渡すことができなくなるかもしれません。
住み替え先の契約書には
「万一、何らかの理由で自宅の売却契約が白紙となった場合には、購入契約を白紙に出来る」
旨の特約をつけておくと安心ですね。
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長嶋 修 (ながしま おさむ)
■国土交通大臣認定不動産コンサルティング技能登録 (1)23626号/■宅地建物取引主任者/
■経済産業省 今後の住宅産業のあり方に関する研究会 委員/■経済産業省 平成18年度住宅ストック流通促進委員会 委員/
■埼玉県 安心リフォーム普及事業
埼玉県リフォーム工事検査マニュアル作成会議 構成委員/■経済産業省 平成17年度消費者エージェント普及検討委員会 委員
■経済産業省 国土交通省 平成17年度住宅ストック利用促進研究会 委員/■経済産業省 平成16年度住宅産業関連ニュービジネス支援策検討委員会 委員
■日本ホームインスペクターズ協会 理事長/■株式会社ライフデザイン 取締役/
■NPO法人すまひとプロジェクト 理事長/■不動産投資家倶楽部『EXCEED-X(エクシード エックス)』 主宰